こんにちは。
今回は「副業として行政書士を始める方法」について、私自身の経験も交えながらお話していきます。
今や副業や兼業は珍しいものではなくなりました。
行政書士一本でやっていけ、という時代ではもうないと思っています。
実際、私の周りでも副業で行政書士をやっている方がどんどん増えています。
では、副業として行政書士を始めるにはどんなスタイルがあるのか?
今回は3つの副業スタイルを分かりやすく解説していきます。
Contents
副業行政書士の3つのスタイル
副業として行政書士をやる場合、私は以下の3つのスタイルに分類できると考えています。
- 経営型
- パート型
- 正社員型
それぞれにメリット・デメリットがあります。
自分のライフスタイルに合ったスタイルを選ぶことが大切です。
① 経営型 〜自分のビジネスとしてやる〜
このスタイルは、まさに私自身が取り入れているやり方です。
私は行政書士としての仕事に加え、セミナー講師、コンサル業、塾の運営もしています。
全て自分で立ち上げて、自分で運営しています。
どこかの企業に雇われているわけではなく、すべてが「自分のビジネス」なんです。
このスタイルの最大のメリットは、「自分の時間を自由に使える」という点です。
平日に役所に行ったり、お客様と昼間に会ったりと、柔軟に対応できます。
ちょっとかっこよく言えば、「多角的経営」とも言えるでしょうか。
お金の入る蛇口は、1つよりも複数ある方が安全です。
実際、私も行政書士の収入が少なかった時期には、別の事業からの収入に何度も救われました。
自力で売上を立てる自信のある方には、この「経営型」を心からおすすめします。
② パート型 〜行政書士が本業、副業は補助的に〜
このスタイルは、行政書士がメインの仕事で、副業はあくまで補助的という形です。
たとえば、行政書士として独立しているけれど、収入を補うために土日にアルバイトをする。
あるいは朝だけ、夜だけ他の仕事をしている、という方がこのスタイルに当てはまります。
実際、今の行政書士会ではこの形でやっている人が一番多いかもしれません。
ただし注意が必要なのは、行政書士の業務の多くが「平日の日中」に発生するということ。
役所も平日しか開いていませんし、お客様も日中に相談したいという方が多いです。
だからこそ、パートの時間帯は早朝や夜間、あるいは土日に限られてしまいます。
実際に働ける時間も「午前中だけ」「夕方からだけ」など、かなり制限されます。
行政書士としての業務が忙しくなってきたら、副業の方を減らすなどの調整も必要になってきます。
とはいえ、最初はこのスタイルからスタートするのが現実的かもしれません。
副業で少しずつ稼ぎながら、行政書士の収入が安定してきたらシフトしていく。
そんな段階的なやり方もアリです。
③ 正社員型 〜平日フルタイム勤務と両立するには?〜
一番ハードルが高いのがこの「正社員型」です。
平日はフルタイムで会社に勤めていて、土日だけ行政書士の仕事をするスタイルです。
このスタイルが一番難しい理由は、行政書士の業務が「平日の日中」に集中している点です。
たとえば、民事法務(遺言書や相続など)を扱う場合。
金融機関や法務局、交渉役場などはすべて平日しか開いていません。
つまり、お客様対応から書類の提出、戸籍の取得など、すべて平日に動かなければならないんです。
これを土日だけでこなすのは、かなり難しいと言わざるを得ません。
実際、私も「平日は会社員で、土日だけ行政書士をやりたいんですが、どうですか?」とよく質問されます。
ですが、相手の信頼を得るにはやはり「対応の速さ」や「連絡の取りやすさ」が重要です。
土日しか動けないというのは、やはり不利です。
とはいえ、「じゃあ正社員は副業行政書士を諦めるしかないのか?」というと、そんなことはありません。
工夫次第で、可能です。
正社員型でも行政書士はできる!その方法とは?
一つの方法は「外注」です。
たとえば、平日の業務だけを他の行政書士に依頼して、自分は土日に集中するというスタイルです。
実際にこの形でうまくいっている方もいます。
もちろん、外注する場合でも責任は自分にあります。
ミスがあったときは、自分が謝らなければなりません。
損害賠償が発生することもありますから、その点は注意が必要です。
もう一つ、実は私が実際に見て「これ良いな!」と思った裏技があります。
それは「共同事務所を作る」という方法です。
たとえば、休みが月火の行政書士と、水木休みの行政書士、そして自分が土日休みだったとしましょう。
この3人で共同事務所を作れば、ほぼ毎日誰かが事務所にいることになります。
このような仕組みにすることで、電話対応も安心。
さらに、事務所の家賃も人数で割ればぐっと安くなります。
ただし、気をつけなければいけないのは「報酬の分配」です。
お金のことで揉めると、どんな関係も壊れてしまいます。
最初にしっかりとルールを決めておくことが大切です。
まとめ
副業として行政書士をやるには、大きく分けて3つのスタイルがあります。
- 自由度が高くビジネスとして展開する「経営型」
- 行政書士がメインで副業は補助的な「パート型」
- 会社員と両立する工夫が必要な「正社員型」
どのスタイルを選ぶにしても、まずは自分のライフスタイルに合わせて無理のない形を選びましょう。
副業であっても、お客様はプロとしてあなたに依頼をしてくれます。
だからこそ、信頼を得るためにも「責任ある対応」と「計画的な運営」が大切です。
最初から完璧を目指す必要はありません。
少しずつ、できる範囲で始めていけばいいんです。
私も最初は試行錯誤の連続でした。
でも、続けていくうちに少しずつ軌道に乗ってきました。
あなたも、あなたに合ったスタイルで一歩を踏み出してみてください。
副業行政書士、決して夢じゃありませんよ。